#25 (2009年6月15日)

今日はアルバイトの話をしたいと思います。
私が初めてアルバイトをしたのは大学1年生のときで、地元の福岡ドーム(現ヤフードーム)でのアルバイトになります。


福岡ドームには、会社ごとに個室を借りて野球を観戦できるホテルの一室のようなところがあります。普通、野球場でのアルバイトというと、ビール売りやお弁当売りを想像されると思いますが、私はその個室を借りられた方々への接客業務を行っていました。
ホテル風であったり、企業ごとに借りていることから、サービスが非常にしっかりしたところでした。服装は、白いシャツに黒のスカート・黒いベストを着て、かつ黒の蝶ネクタイといった格好で仕事をするところでした。
靴はもちろんパンプスで、大学1年生でヒールをはいたことのない私にとっては、立っているだけで苦痛だったことを覚えています。


10年前にしては珍しく、こちらではもうインカムを使っておりまして、各階に一ヶ所のキッチンから、ぐるっと野球場を囲むようにある個室へはインカムをつかって呼んでいただいて、注文を受け提供するといった感じでした。
今考えれば、インカムがなければ困ったのではないかなと思ったりするので、そのときの経験も今に生かせているのではないかなと思います。


そちらでアルバイトをしているときに、「がんばれば楽になれるのではないか」と思い、がんばっていましたが、足が痛いのに慣れた頃には先輩スタッフのヘルプにつくことになり、ヘルプに慣れた頃には1人で厨房の近くの個室を任されたり、ちょっとできるようになったと思ったら今度はすぐにできないことがのしかかってくるんです。
その後、1つの部屋を任されてやっと「できるようになったな」と思っていたら、社員の方と先輩スタッフに呼ばれて、「あなたはとても頑張っているので、それをたたえて604号室を担当しなさい」と言われました。その時、認めてもらえてうれしいとは思いましたが、604号室というのはとにかく素行の悪い企業が借りている個室でした。
ヘルプでついていた頃から、絶対にこの部屋にだけはつきたくないと思っていましたが、努力が認められてつくようになりました。


このとき、「仕事って頑張れば頑張るほど大変になっていくな」と思ったのを覚えています。
普通、勉強や学校のこと、プライベートでもそうですが、頑張れば楽になったり良いことがあったりするものだったのに、仕事は頑張れば頑張るほど辛いことは増えるし大変になるし、抜けたと思ったらまた新しい課題が足されるしと、すごく思ったのを覚えています。
最終的にほかのアルバイトをしてみてもそうだったと思います。当時は、そのことを教訓に何かを得たつもりはありませんでしたが、今社会人になって「あー、そんなもんだな」と特に思います。頑張ろう・楽をしようと思って仕事をやって、もう楽にこなせると思っていると周りの方もそれを評価してくださって新しい課題を与えてくださる。また、その課題をがむしゃらに頑張っているとまた新しい課題をくださる、と。
正直それが辛かったり理不尽だと思ったりすることもありますが、私は怠け者なので、そういった風に課題を与えていただけることはありがたいし、成長できるポイントなのかなと、やっと思えるようになりました。


まだ、今現在も課題が山積みで越えられないこともありますが、昔を思い出せば、その時は辛いけれどやってみたらどうにかなったという教訓というか実感もあるので、それで頑張っていけるのかなと思います。



企画課M・K